お客様インタビュー 吉永真知子様(千葉県)

千葉県にお住まいの吉永真知子さん(仮名)は、昨年、ダイヤモンドの指輪2点をパンサラッサに売却されました。今回は、(株)パンサラッサの平澤社長と共に、銀座のパンサラッサ店内で吉永さんとお会いし、パンサラッサのダイヤ買取サービスを利用された経緯や印象などをうかがいました。
(取材: ライター 伊東 りり子)

吉永さんについて

― はじめに、吉永さんの自己紹介をお願いします。

吉永真知子です。大正14年生まれです。
千葉県内に娘夫婦、孫2人と住んでいます。
会社を経営していた主人は5年前に亡くなっています。
昨年11月にパンサラッサさんでダイヤモンドの指輪2点を買い取ってもらいました。

たくさんの指輪たちがタンスの奥に眠っていた

― ダイヤの指輪を売ろうと思ったきっかけを教えてください。

主人は生前、私の誕生日や海外旅行に出かけるたびに貴金属を買い求めプレゼントしてくれました。
「老後に何かあった時のために」という想いもあったようです。ただ海外で購入した品物の多くはデザインが派手すぎて私の好みではありませんでした。
そのため、主人に申し訳ないと思いつつも、あまり身に着けないうちにタンスの奥にしまい込んでしまった物がたくさん残っていたんです。

最近になり、派手な装いを好まない娘がそれを見かねて「そんなにたくさんの派手なアクセサリーを残されても困るわ。どこかで買い取ってもらえば?」と薦めてきたんです。
そこで思い切って売却を考え始めました。まず選んだのは2.1カラットのダイヤの指輪。こちらは30年ほど前に出入りの業者から主人が購入した品です。
もう1点はアメリカ旅行のお土産。いずれも、ほとんど身に着けずに今に来てしまいました。

外部に鑑定を依頼するお店は信用できなかった

― 買取店はどんなお店が理想と考えていましたか?

実は、私は着物が大好きで若いころから買い集めてきました。昔は電車の中も寒かったので年を取ってからは着物が一番と思い込んでいたんです。
でも結局、洋服が身軽ですね。気づいたらほとんど袖を通さない着物がどっさりたまってしまって。
そのうち主人が亡くなり、娘夫婦とこれまでより若干狭い家に引っ越すことになったんです。そこで古物商の方を呼んで、着ない着物は全部引き取ってもらいました。
その際、アメジストなどの宝石類も、石を外した地金のみに値を付けられ、買い取ってもらった記憶があります。
とっても安い値でした。その経験から、しっかりと石を査定してくれる店、そして枠を外さずそのままのデザインや形を評価してくれる店に売却したいという想いがありました。

― 買取店はどのように探されましたか?

どう探せばいいのか最初は全く見当がつきませんでした。そこで自宅付近のリサイクルショップを尋ねてみました。商店街の一角にありよく前を通っていて以前から知っている店でした。
早速、店主の方に2.1カラットのダイヤを見せて査定をお願いすると「こんな高価な物は扱ったことがない」と緊張の面持ちでした。奥に電話を掛けに行ったので「ここには専門の鑑定士がいない、外部の業者に鑑定を依頼しているんだ」とすぐにわかりました。
そして「鑑定に2週間ほどかかるので預からせてほしい」と言われました。私は感じの良い対応を信頼し思い切って預けました。

― 査定額はいくらくらいだったんですか?

2週間後言われた査定額は50万円でした。
あまりの安さに「それでは売れない」と伝えると、またどこかに電話を掛け交渉していました。
でもそれ以上に値は上がらない様子だったのでお断りし帰ってきました。

銀座にお店があるパンサラッサに親しみが湧いた

― パンサラッサはどのように見つけたのですか?

何気なく新聞広告に目を通すうち、都内に買取店がいくつかあることを知りました。
そのうちの一つがパンサラッサさんでした。広告は小さかったのですが、時計やバッグまで手広く扱っている大型ショップより、ダイヤモンドや貴金属を専門に扱っているパンサラッサさんが信用できる気がしました。
そして何よりも銀座にお店があることが決め手になりました。早速、電話を掛けてみることにしたんです。

― 銀座という立地がなぜ決め手になったのですか?

都内で生まれ育った私は、子どものころ夕食を終えると、母や姉と都電で銀座まで来てブラブラしたものです。だから銀座は私にとって良い思い出がたくさんある場所です。
また、ヨーロッパ映画が好きなので、結婚後は主人とよく銀座に映画を見に来ました。日頃忙しくてあまりかまってあげられない私への罪滅ぼしだったんでしょう。
主人は暇を見つけては私を映画に誘ってくれました。平日でも会社を終えると大急ぎで車を飛ばし、自宅にいる私を拾うと銀座へ直行。いつも映画の時間に間に合わないのでは?と冷や冷やしていましたが、不思議と間に合うのです(笑)。映画の後、二人で食事して帰るのが日課でした。銀座はそんな夫との思い出もたくさん残っている街です。
そして、今でも時々、銀座に友達と映画を見に行くので、パンサラッサさんにはそのついでに行けるとふんだんです。

パンサラッサのお店に入るのはちょっと怖かった・・・

― パンサラッサに電話を掛けた時の印象はいかがでしたか?

最初に電話口に出られた男性の鑑定士が対応してくれました。
とっても丁寧で礼儀正しい印象でした。査定額を聞くと「実物を見ないと正確な査定はできないのですが・・・」という前置きのあと、金額を伝えられました。でも正確には覚えていません。
○万円~○万円とかなりの開きがあったように記憶しています。
いずれにせよ電話の印象は良かったですし、品物をお見せしないことには話は進まないと考え、後日、再度電話をしてお店に伺う予約をしました。その時も、先日の電話と同じ男性の鑑定士が対応してくれたので、彼に鑑定してもらえるなら安心と言う気持ちがどこかにありました。

― お店に来られたときはどのように感じましたか?

・・・正直に言っていいかしら?

― ええ。どうぞ。遠慮なくおっしゃってください。

実は、パンサラッサさんのお店が入っている銀座の三神ALビルの前に着いたとき、どことなく不安な気分になりました。
というのも高価な宝石を買い取るような店に入るのは初めてで、実際どんな人が経営しているのだろう?と良からぬ想像をしていたんです(笑)。
そのため、道に面している1階ならまだしも2階に行くには密室的な印象が強く、かなりの抵抗がありました。でも恐る恐るエレベーターで上がり店内に入ると、電話で対応してくれた若い男性鑑定士が笑顔で迎えてくれたので、ひとまず心細さはなくなりました。

― その後、不安な気持ちはなくなりましたか?

店内は明るく広々としていて居心地良く、いい雰囲気だなと感じました。カウンターには何やら顕微鏡のような機械がいくつか並び、その前の椅子に腰を降ろしました。その間も正直、胸はドキドキ(笑)。でも私より前に若い女性のお客さんが一人いたのと、すぐにもう一人、別のお客さんが入ってきたのでようやく安心できたんです。

― 鑑定のようすはいかがでしたか?

品物2点と鑑定書を渡すと、男性鑑定士の方が目の前で鑑定を始めました。寸法や重さを測ったり、石の傷の具合を見たり他の石と比べたり…。20分以上かかったかと思います。
鑑定の様子を初めて見た私は、こんなに丁寧にやるものかと感心しました。そして私の目の前で鑑定をしてくれことが何よりの信頼になりましたね。
以前、お願いしたリサイクルショップはそもそも自社で(鑑定が)できなかったわけですから、査定額を聞いてもどうも信用できませんでした。

査定額はリサイクルショップより18万円以上高かった

― 売却はその場で決められましたか?

ええ。リサイクルショップで50万円と査定された2.1カラットのダイヤの指輪は68万7千800円、センターに0.55カラットのダイヤと周囲にあしらわれたメレダイヤ、合わせて1.4カラットのダイヤの指輪は5万3千円と言われました。
正直、買取額については大満足という訳ではありませんでしたが、リサイクルショップとは比較にならない値でしたし、結局持って帰っても身に着けないことを考えると売る決心がつきました。代金はその場でいただき品物を渡しました。
ただ、枠とダイヤを別々に評価するのではなく、全部そのままの形で評価してほしかったという後悔が少しばかり残りました。

― パンサラッサの平澤社長に伺います。なぜ枠とダイヤを別々に評価するのでしょうか?

ご説明いたします。お品物によるんですが、枠のデザインはどうしても流行りすたりがあります。 例えば、婚約指輪として購入されることが多い大きなダイヤが付いた立て爪は、昔のデザインは背が高く物にぶつかりやすいと敬遠されがちです。ですから今では、背が低く小さな爪のデザインがすっかり主流になっています。 その点、ダイヤには流行り廃すたりがなく、ブリリアントカットと言われるカッティングスタイルの評価は90年以上変わっていません。特にラウンドは高い人気です。

さらに、鑑定書の基準は数年ごとに見直されているため、昔の基準で創られた鑑定書は現代の基準と大きくずれています。当然、古い立て爪を付けた指輪は、古い鑑定書のままの評価しかされません。しかし、枠から外した石であれば新しい石と同等に扱われます。そして現代の基準の新たな鑑定書を付けられ新しい宝石として評価されるのです。

ですから、立て爪の指輪の場合はダイヤ部分は新品のダイヤとして見て、枠は貴金属材料として見て、両者を合算してお値段を出すのが一番高い査定になるコツなのです。

これに引きかえ、ルビーやサファイアなど、色石のついたデザイン性の高いジュエリーの場合は石を外すことを前提にせず、そのままの形でUSEDのジュエリーとして販売することを考えて査定しています。こちらはその方が高くなるからです。こうして、弊社ではお品物の性質により、必ず、高い査定になる評価方法を選択するようにしているのです。

これからも映画のついでにちょくちょくお店に来ようと思っています

― 他の店に行って鑑定してもらおうとは思いませんでしたか?

もう若くないのであちこち出回るのは疲れます(笑)。パンサラッサさんに来て印象は良かったし信頼できる店とわかったので、また利用しようと思っています。銀座に映画を見に来るついでに寄れるので。

ただ査定額をお聞きすると、「やっぱり売るのはもったいないかしら?」なんて迷ってしまうかも。でも鑑定士の方が「査定は何回でも無料です」とおっしゃっていますし「迷われたらお持ち帰りになって充分お使いになり、もう売ってもいいと思われた時にまたお持ちになれば」とおっしゃるので、そうさせてもらうことにしました。
娘にも要らない物があったら「パンサラッサさんに持ってきなさい」と伝えてあります。

― では、パンサラッサの平澤社長に再び質問です。パンサラッサの対応に安心したという声が多いようですが、通常の接客マナー以上に何か特別に心がけていることはあるのでしょうか?

私どものお客様は、ご自身の大切な財産と過去の思い出を手離す迷いや不安を抱えながら、問い合わせや来店をされます。ですから鑑定スタッフたちには、できるだけその不安を取り除き信頼・安心を感じていただける接客とご対応をするよう徹底的に指導してきました。

信頼と安心を感じてもらうには、鑑定スタッフの人間性を感じていただくことが最も大切と考えています。

査定額をお伝えするときも、ただ数字を棒読みするのではなく、資格を持ったプロの鑑定士が鑑定すること、査定額の根拠について、丁寧に誠意を込めてご説明することが大切です。思い出が詰まった大切な品をお売りするなら誰もが、信頼できる人、信頼できる店に、と思うのは当然のことですから。

― 吉永様は特に、お客様の目の前で鑑定するのを見て安心されたようですね。

お客様の目の前で鑑定するのが当社の方針です。ただあまりにも数量が多く査定に何時間もかかりそうな場合は、ご相談のうえお預かりすることもありますが、通常はお客様がご覧になっている前で、すべての作業を行います。

また当社のスタッフは全員が鑑定士の資格を持ち知識と経験、訓練を重ねてきたプロです。彼ら一人ひとりが一度対応させていただいたお客様には最後まで責任を持ちお応えすることを原則としています。

これからダイヤを売ろうと思っている方へのアドバイス

― これからダイヤを売ろうと思っている方にアドバイスをお願いしたいのですが、例えば吉永さんのようにご相続品や贈り物を売るには躊躇される方も多いはずです。吉永さんは、後悔はありませんでしたか?

私が心から気に入っている本当に良い品はきちんと大切にとってありますから大丈夫です。売った品については、「主人に悪いな」という気持ちはいささかありましたが、結局あまり身に着けなかったので愛着が薄いんです。娘も売却を賛成してくれましたし。
また主人は生前の20年間、毎年私をヨーロッパ旅行に連れて行ってくれました。そんな主人との思い出はたっぷり残っているので、いつまでも使わない「物」に執着し残していても仕方ないと思っていました。今ではヨーロッパの旅行番組を見ては、当時のことを思い出して楽しんでいますしね。

― 差し支えなければ売却された代金をどのように利用されるのか教えてください。

娘夫婦のために使いたいと思っています。ふたりが大切にしている庭の垣根を直したいらしいので、その費用の足しにしてあげようと考えています。娘の夫が大好きなバラがきれいに植えられた素敵な庭です。また、食事に連れて行ってあげたりもしたいですね・・・。
私の物?私はもう十分!欲しいものは持っていますから。

― 今日はまた、新たな指輪の鑑定をお願いされたとお聞きしましたが・・・。

ええ、本日お持ちしたのはプラチナのダイヤリングやサファイアのリング、スタールビーのリングなど5点ほどです。その中でも8万3千円とご提示いただきましたサファイアリングと、5万3千円のスタールビーリング、そして3万3千円だったプラチナとゴールドのコンビのダイヤモンドリングを売却いたしました。

― 今日はインタビューの後、どちらか行かれるご予定ですか?

今日はこれから、姉と姪と有楽町で食事をします。

― 日々楽しんでいらっしゃるんですね。

吉永様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。