お客様インタビュー 高原妙子様(神奈川県)

神奈川県横須賀市にお住まいの高原妙子さん(仮名)は、2カラットのダイヤの指輪など計6点をパンサラッサに売却されました。(株)パンサラッサの平澤社長と高原さんのご自宅にうかがい、パンサラッサのダイヤ買取サービスを利用された経緯や印象などをうかがいました。
(取材: ライター 佐々木 至)

高原さんについて

― はじめに、高原さんの自己紹介をお願いします。

高原妙子(たかはら たえこ)です。
69歳です。
5年前に主人が他界し、今は一人で暮らしています。
息子1人、娘1人が、ここから1時間以内のところにそれぞれ家庭を持っています。
6年前まで、主人と小さな写真館を営んでいました。

写真館をやっていた頃は、主人が先天性の心臓疾患を抱えていたこともあり、撮影機材の運搬やセッティングなどの力仕事は、すべて私がやっていました。
写真館には、土日祭日は記念写真のお客様が大勢いらっしゃいます。それ以外の日も、ご葬儀用の遺影を急ぎで作る仕事がいつ来るかわかりません。
ですので私は最近まで、どこかに外出したり、旅行したりということが、まったくありませんでした。なかなか信じていただけないのですが、電車やバスに乗る機会さえありませんでした。親戚づきあいや友達づきあいも、ほとんどしてきませんでした。

1年ぐらい前からようやく、このまま一人で家に閉じこもっているのはよくないと思いまして、習い事をしたり、趣味のサークルに入ったりするようになりました。おかげさまで最近は素敵な出会いも広がり、今では毎日のように友達との外出を楽しんでいます。
写真館をやっていた頃から、写真の修正のため、パソコンはよく使っていました。今でも何かわからないことがあると、すぐパソコンで検索します。習い事も、パソコンで動画を見ながらだとはやく覚えられます。ネットオークションにも夢中です。オークション終了間際の競り合いに、つい「これでもか!これでもか!」と熱くなってしまって、娘に注意されています(笑)。

― 高原さんは、パンサラッサでいつ何を売却しましたか。

パンサラッサさんには、2ヶ月前に、2カラットのダイヤの指輪をお売りしました。他にオパールのダイヤリング、遊色石のダイヤリング、18金リングなどの指輪5点、計6点を買い取っていただきました。

ダイヤとご主人様の思い出

― 今回売却されたダイヤにまつわる思い出などあれば、教えてください。

今回買い取っていただいた2カラットのダイヤの指輪は、15年ほど前、主人が私に買ってくれたものです。
写真師だった主人は、きれいな物が大好きで、私にもいつもきれいでいることを求めました。たとえば洋服でも、私がパンツ(スラックス)姿になることを許しませんでした。着物も大好きで、よく私に「着物を着ろ、着物を着ろ」と言っていました。写真館では、重い機材を運んだり、時には床に這いつくばって作業することもあります。着物では仕事になりませんので、写真館をやっていた頃、私はずっとスカートで通していました。

主人が2カラットのダイヤの指輪を買ってくれた当時、うちの娘がピアノの先生をしておりました。娘の生徒さんの中に、宝石店のお家のお嬢さんがいらっしゃいました。うちの娘がピアノの演奏会に出る時は、そのお嬢さんのお家の方が花束を贈ってくださっていました。そんなこともあって、主人に誘われ、その宝石店にうかがったのです。そうしましたら、その宝石店のショーウィンドウに飾ってあった2カラットのダイヤを見て、主人が「これきれいだな、きれいだな」って夢中になってしまったんです。当時私は1カラットのダイヤの指輪を持っていたのですが、「こっちの方がぜんぜん大きくてきれいだよ」と言って買ってくれたのが、あの指輪でした。

私が持っていた1カラットのダイヤの指輪は、ダイヤの部分をペンダントにして、息子のお嫁さんにプレゼントしました。残った指輪の部分は、今回パンサラッサさんに買い取っていただきました。

一緒にお売りした大きなオパールのダイヤリングは、10年以上前に、近くの時計眼鏡宝石店の方から展示会に招待していただいた時、やっぱり主人が「これすごいな、すごいな」と言って買ってくれたものです。
とにかくきれいなものが好きで、私にきれいなものを身につけさせたがる人でした。

「店をやめたら着物にしろよ」とよく主人に言われていたのですが、やはり何か予感するものがあったのか、店をやめる1年ほど前から、せっせと着物を買ってくれるようになりました。その頃から主人の体もだんだん弱まってきたので、店の外で請けていたいろいろな仕事を、思い切って整理しました。店の外の仕事を整理して1年ぐらいして、急に主人の具合が悪くなりました。今までとは様子が違うとお互いに感じて、二人で相談し、ついに店を閉めることを決めました。3代にわたって80年以上続いた写真館でしたが、やめる決断はものの1分でつきました。店を閉じることを決めたちょうど1年後、主人は他界しました。私はずっと主人の看病にかかりきりだったので、5、6枚は作った着物を私が着た姿を主人が見たのは、1度か2度でしたね。

ダイヤの売却を決めたきっかけ

― 今回ダイヤを売却することにしたきっかけを教えてください。

1年ほど前から友達と外出するようになったのはいいのですが、なにしろ家を留守にすることに慣れてないもので、外出中、家のことが心配でしかたありません。「泥棒に入られたらどうしよう」と思って、ダイヤの指輪なども、家の中の見つけにくい場所に隠してみました。でもそうすると、自分でも時々どこに隠したか思い出せなくなるんですね(笑)。

留守中に家が火事になったら、宝石類も駄目になってしまいます。かといって今さら貸し金庫を借りるのも、つまらないことのように思いました。
指輪などをしたまま外出するようにしたこともありました。身につけておけば、万が一のことがあった時の身元確認に役立つかとも思いました。でも、友達との気軽な集まりであまり大きな宝石を身につけているも、なんだか気が引けます。

ある日何気なくテレビをつけたら、老後が来る前に、生活を整理する方法を紹介する番組をやっていました。そのテレビを見て、私もこの際、自分が最低限使うもの以外は処分しようと決めました。
もう着ない洋服は捨てました。若い頃に作った派手な着物は、詩吟の先生をしている親類に譲りました。食器類も自分が使う分以外は処分しました。
あとは宝石類です。娘に「私の指輪、もらってくれる?」と聞いてみましたら、「えーっ!? 要らないわ」と言われました。高価な宝石類は、落としたりなくしたりするのが怖いので、持っていても身につけないとのことでした。来年成人式を迎える孫娘にも聞いてみました。やっぱり「ばーば要らない」って、簡単に断られてしまいました。娘に「ほんとに要らないの?」と確認すると、「要らない」と答えます。「じゃあさ、これ売っちゃって、そのお金で何か食べたり、洋服買ったりする?」と聞くと、「それならいいわ」と娘も賛成してくれました。それで、宝石類を売る決心がつきました。

今つけてるこの指輪だけは、そんなにキラキラしたものではないので普段でもつけていられますし、何より、結婚してすぐ主人が「この色がきれいだね」と買ってくれたものだったので、これだけは取っておくことにしました。あとの宝石類は、すべて売ってしまうことにしました。

近所の買取店の査定は50万だった

―― 宝石類を売ることに決めてから、どのように行動しましたか。

まず近所に最近できた貴金属・ブランド品買取店に、およその買取価格を聞きに行きました。ああした買取店に行くのは生まれてはじめてでした。実物は持たずに、鑑定書の内容をメモして行きました。

買取店の店頭で、2カラットのダイヤの鑑定書の内容をお伝えすると、「どこの鑑定機関が発行した鑑定書ですか?」と聞かれました。鑑定書に書かれていた機関名をお伝えすると、「その鑑定機関はもうなくなってます。鑑定基準も今はもっと厳しくなっていて、昔の鑑定書は通用しなくなってます」と教えられました。それならしかたない、と帰ろうとすると、「ちょっとお待ちください」と呼び止められ、資料を開いて「あー、50万円ですね」と教えてくれました。たしか買ったときの値段は、350万~360万円でした。「50万円で売るぐらいなら、家で転がしておくほうがいいかな」と思いながら、買取店をあとにしました。

家に帰ってパソコンの前に座り、「ダイヤを高く買ってくれるところ」と入力して検索してみました。すると、東京、大阪、名古屋と、いろいろなところのダイヤ買取店が見つかりました。その中で、「お電話でダイヤの買取価格をお答えします」とホームページに書いてあったパンサラッサさんに、まず電話してみることにしました。

鑑定士が電話で気持ちよく対応してくれた

― パンサラッサの電話対応はどのような感じでしたか。

パンサラッサさんのホームページに書かれてあるフリーダイヤルに掛けると、落ち着いた感じの女性の鑑定士の方が出られました。「ダイヤの買取価格を知りたいのですが」とお伝えすると、「鑑定書はお手もとにございますか?」と尋ねられました。鑑定書の内容を読み上げると、「おそらく60万円から130万円の間で買い取らせていただけると思います」と教えてくれました。

60万円~130万円と見積にかなり幅があったのは、やはり鑑定書が古く、鑑定基準が今とは違っているからとのことでした。正確な買取価格は、現物をお店に持って行くか、または郵送すれば、鑑定士の方が査定してくださるとのことでした。鑑定してもらったからと言って、必ずしもお売りする必要はないことも教えていただきました。
ダイヤ以外に色石の指輪もあったので、「色石なども買い取っていただけますか?」とお尋ねすると、「はい。色石も買い取らせていただきます」とのお返事でした。
対応してくださった鑑定士の方の受け答えが、とても気持ち良かったことが印象に残りました。

お礼を申し上げいったん電話を切り、今度はもう少し近いところにある買取店にも聞いてみようと思いました。なにしろ私は電車に乗るのにも慣れてないもので、パンサラッサさんのお店がある銀座まで行くのも不安だったんです。またパソコンで探すと、横浜にも別の買取店がありました。さっそく、その買取店に電話を掛けてみました。

― 別の買取店の電話対応はどのような感じでしたか。

電話には男の方が出ました。「ダイヤの買取価格を知りたいのですが」とお伝えすると、「あー、見なきゃちょっとなんとも言えませんね‥‥」と言われました。「色石などの買い取りはされてますか?」とお尋ねすると、「うちでは色石の買い取りはしていません」とのことでした。それで私も「そうですか‥‥ありがとうございました」と引き下がり、電話を切りました。
私は商売をしていましたから、電話での対応は大事に思ってきました。対照的な2つのお店の電話対応を体験して、改めて電話って大切だなと感じました。姿は見えないのに、電話の向こうの相手の姿勢って、怖いぐらい見えてしまうものなんですね。

これはもう、対応の姿勢が気持ちいいパンサラッサさんに査定をお願いしようと決めました。一人で銀座まで出るのはまだ不安でしたので、娘に頼んで付いて来てもらうことにしました。

― ここでパンサラッサの平澤社長に質問です。高原さんがパンサラッサに査定を依頼した決め手が「電話対応の良さ」だったと聞いて、どう思いましたか。

高原様に私どもの電話対応をお褒めいただき、たいへん嬉しく思っております。ありがとうございます。

私どもにお電話をくださるお客様は、「ダイヤを売却するのは生まれて初めて」という方がほとんです。初めて経験されることに不安や緊張を感じない方はおられません。ましてダイヤのような高額商品を手放されるとなれば、「だまされるのではないか」「安く買いたたかれるのではないか」という不安を抱かれるのも当然のことです。
当社の鑑定士達には日頃から、お客様のそうした不安をくみ取り、お客様に安心していただける電話対応を心がけるよう指導しております。

また、私どもが電話で鑑定書の内容をうかがっただけでおよその買取価格をお伝えできるのは、私どものスタッフ全員が訓練された鑑定士だからです。特に古い鑑定書の場合は、訓練を受けた鑑定士でなければ、概算見積を出すのも難しいと思います。今回はその点も高原さんにご評価いただき、嬉しく思っております。
高原様がおっしゃるように、まさに電話というのは、姿は見えなくても対応する者の姿勢が伝わってしまうものです。当社の鑑定士達にも、よりいっそうお客様の立場に立った電話対応を指導していく所存です。

店に入る前の不安も鑑定士に会って消えた

― パンサラッサにダイヤの査定を依頼することに決めてから、どのように行動しましたか。

娘に銀座まで付いて来てくれるように頼むと、「いいわよ」と言ってくれたのですが、娘の都合が付く日は何週間も先でした。私は思い立ったらすぐやらないと気が済まないたちで、娘がいいと言う日までとても待ってられませんでした。それで思い切って、一人で銀座のお店まで出かけることにしました。

パンサラッサさんに電話をかけ、翌日うかがおうと思っていることをお伝えし、時間はいつがいいか尋ねました。午前中に予約されている方がお1人だけなので、いつでも大丈夫とのことでした。その時点ではまだ行けるかどうかわからなかったので、うかがうことに決めた場合は朝お電話さしあげることを約束して、電話を切りました。

私は一人で知らない場所に行くといつも逆方向に逆方向に行ってしまうのですが、パンサラッサさんのホームページの「交通アクセス」というところを見ると、駅からの道順が、写真入りで詳しく書かれていました。これは役に立ちそうだと思い、書かれてあった道順をメモしました。電車の乗り換え順序も、自分で調べてメモしました。

当日の朝、パンサラッサさんに電話をかけてこれからうかがうことをお伝えし、電車に乗りました。地下鉄浅草線の宝町駅で降り、メモした通りA3番出口を出てまっすぐ行くと、メモした通り高速道路が見え、薬屋さんが見えてきました。「これは正しい方向に向かってる」と安心し、メモの通りに進むと、ちゃんとパンサラッサさんが入っているビルにたどり着けました。

― パンサラッサの店内に入った印象はいかがでしたか。

お店に入ると、女性の鑑定士の方がにこやかに出迎えてくれました。店に行くまでは「こんな少しのダイヤを鑑定してもらっていいのかな」という不安もあったのですが、お店で鑑定士の方に出迎えていただいたら、そんな不安もなくなってしまいました。顕微鏡ですとかいろいろな鑑定器具が並んでいるのにも、「しっかりしたところだな」という印象を持ちました。

パンサラッサの査定は110万円だった

― 査定はどのような感じでしたか。

一つ一つの宝石や指輪を、びっくりするぐらい丁寧に見ていただきました。6点見ていただいて、40分ぐらいかかったと思います。鑑定士の方が何度も何度もルーペで覗いてはメモを取る様子を見て、「これだけていねに見ていただいたら、間違いはなさそうだな。いいところに来たな」と感じました。
結局2カラットのダイヤの査定額は、110万円でした。近所の買取店で言われた金額の倍以上でした。
昔の鑑定書では、ダイヤの鑑定項目のうち「カラー(色)」のグレードが1~2段階甘く鑑定されていることがあるそうなのですが、私がお持ちした2カラットのダイヤは、鑑定書通り一番上の「Dカラー」だったとのことでした。「カット」のグレードも、「EXCELLENT(エクセレント)」や「GOOD(グッド)」を使う今の表示の仕方ではなく、「ROUND BRILLIANT(ラウンド・ブリリアント)」という古い表示の仕方だったのですが、私がお持ちした2カラットのダイヤのカットは「GOOD(グッド)」だったとのことでした。それで、最初にうかがった60万円~130万円の見積の、上限に近い査定になったとのことでした。

それを聞いて、しっかり鑑定していただけるお店で査定していただいて、本当によかったと思いました。
その場で買取をお願いし、書類を記入して代金を受け取り帰って来ました。

― ダイヤを売却した時はどのようなお気持ちでしたか。

私は「やったー!」という気持ちでしたね。今までずっと心に引っかかっていた「泥棒に入られたらどうしよう、火事になったらどうしよう」という心配から、ようやく解放されたのですから。

それともう一つ、360万円で買ったダイヤを110万円で買い取っていただけたというのも、私の感覚ですと「やったー!」だったんです。私は自分が商売をしていたので、お店で売られているものの値段には、もとの材料の値段以外にも、加工費や、デザイン料や、運送料や、宣伝費や、お店の経費や、それぞれの段階の儲けが入っていることがわかります。360万円で買ったダイヤのうち石の値段がどれぐらいかは想像がつくので、「よくぞこの値段で買い取っていただけた」と感じたのです。これは商売をされてない方にはない感覚かも知れませんね。

― 再びパンサラッサの平澤社長に質問です。高原さんが最初に行った貴金属・ブランド品買取店の査定と、パンサラッサの査定に、なぜ倍以上の開きが出たのでしょうか。

高原様がおっしゃったように、ダイヤの鑑定基準は一昔前より厳しくなっております。古い鑑定書で「Dカラー」と鑑定されたダイヤでも、現在の基準では1~2段階下のグレードと判定されるケースも少なくありません。カットのグレードの表示の仕方も変化しております。

それだけに、鑑定士ではないスタッフが査定する買取店では、持ち込まれたダイヤの実際のグレードを判断できないので、古いダイヤほど買取価格を低めに査定せざるをえないのです。

パンサラッサはスタッフ全員が鑑定士ですので、鑑定書が古いか新しいかにはまったく関係なく、ダイヤの実際のグレード通りに買取価格を査定できます。それで今回は、査定価格に倍以上の開きが出たのだと考えられます。

ダイヤを売ろうかどうか迷っている方へのアドバイス

― ダイヤを売ろうかどうか迷っている読者の方へ、何かアドバイスがあればお願いします。

「ダイヤは代々子孫に受け継ぐもの」ってよく聞きますよね。売る方はそう言って買わせますけど、やっぱりダイヤだって、みなさんその時その時のデザインのものを身につけたいのではないでしょうか。特にこれからの若い方はそうだと思います。人に譲って喜ばれるならいいですけど、身につけてもらえず「せっかくあげたのに要らなかったのかなぁ」なんていう気持ちになったら、辛い気がします。
ダイヤも家にごろごろ転がしておくだけなら石ころと同じです。自分がある程度の歳になったら、パッと潔く専門の買取店に買い取っていただいて、入ってきたお金をまた違ったことに使ったほうが、ダイヤの価値もずっと活きるのではないかと私は思います。


高原様、本日はお忙しい中、 貴重なお話をありがとうございました。(取材: ライター 佐々木 至)